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2009年第4期アニメを振り返る ~その5・生徒会の一存~ [アニメ]

 昨日書いた記事が、思ったより閲覧が伸びていた。別段いつもと変わらないことしか書いていないのだが、エロって言葉に誘発されたんだろうか?
 なんというか、草食系男子とかいう言葉が流行している昨今でも、男の煩悩は尽きることがないということなのかな(笑)。まぁ、尽きたら人類が滅亡するしね(ぉ

 それはさておき。今回は『生徒会の一存』だ。のっけから自虐ネタで始まるとかしていた作品。そのネタを活かしつつ覆す方向で行くのかなぁとか、視聴する前は思ったりしてた。

生徒会の一存 第1巻 限定版 [DVD]

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 ま、DVDのジャケ見ても分かるように、「見るからに」ちょっと危険な雰囲気は漂っていた。こりゃ、ヤバそうだなぁとは思いつつも、1話とか観る限りでは、そう悪くもなかったのだ。
 悪くない、というのはマイナスに突入していないだけであって、決してプラスではないのだけどね。とりあえず様子見という感じ。1話でマイナス突っ込む方がどうかしてるのだが(笑)。

 兎にも角にも、このアニメは「動きがない」のが特徴。これは劇中で自虐ネタにもなっていたが、まさにその通り。アニメである必要性が皆無だった。
 いや、まぁ、グラフィカルに捉えられることが無意味とは言わないが、それにしてもここまでアニメであることが活かされていない作品もそうはない。
 1回限りのネタだというのなら「それもアリ」とは思うが、終始一貫しているところには脱帽。それはもう、とっても悪い意味でね。

 わざわざ自虐ネタにしている辺り、「そこら辺」を1つの話題にして売り出そうという魂胆も見え隠れする。それ自体は大した問題ではないが、作品としての質が低いと自覚していながら、それを貫くというところには呆れ果てるしかない。
 原作がそうなんだから仕方ないじゃないか、というのは言い訳にはなるまい。そうであるなら、企画そのものが間違いだったというべきだ。
 そして、作り手は「こうなること」が分かっていたハズだ。アニメとして質が低いと分かっていて作ったのだから、あからさまに「作品の質」ではなく「商品価値」が物を言うと語っている。
 こうも「初めからすごい作品にする気は更々ありません! でも、売れそうなんで作ります!」とか厚顔無恥にも程がないか? そういうご時世とはいえ、やれやれである。

 挙句、内容が詰まらない。毎回毎回ネタのオンパレードというような内容だというのに、どのネタも「クスリ」が限界で、それに満たない「……」が大半を占める。
 この手のギャグネタは笑わせてナンボであり、笑わせられなかったら「負け」だ。お笑い芸人などを考えても、クスリ笑いが限界の芸人など生きていけるだろうか。
 無論、笑いのツボなど主観的なものだから、ボクの感性が全てではない。人によっては大爆笑だったと褒め称えるかも知れない。
 なのだが、ボクとしては客観視に徹しても、この内容が「面白いもの」とはどうしても思えなかった。半端なネタという烙印は、そう間違ってはいないと思う。

 キャラに関してもとても半端な感じ。死んだ魚というほど腐ってはいないが、生きているというほどに輝いてもいない。突出した個性は絡み合うことなく、ただ己を主張するに留まっている。
 時折差し込まれるシリアス展開も浮いてしまっており、コミカルを締める意味合いにはなり得ていない。というより、コミカルそのものも微妙すぎて地に足ついているとは言いがたい。

 そして、当然のように「この作品として描くものは何か?」という点は空洞で、単に生徒会の活動というか日常をダラダラと垂れ流しただけだ。
 どう良く見たとしても、学生生活の楽しさ、友達の大切さ、といったところか。それを描くには随分と力不足であるのは言うまでもない。

 要するに、近年ありがちな「ゆるアニメ」ということだろう。これこれこうだからこうなんだ、というようなこともなく、ただ話をするだけで終わりというタイプ。
 結局「だから何だ」という印象しか残らないが、近頃はこれでいいらしい。ボクにはさっぱり理解出来ないが、可愛い女の子とかが出てれば、ヌルい内容でも問題ないのだろうか。

 昨日の記事でも書いたことだが、「ゆるアニメ」という言葉は決して誉め言葉ではない。むしろ逆だ。あからさまに悪し様に言うのであれば「下等なアニメ」とさえ言える。
 「中身はカラッポのダメなアニメだけど、出てくるキャラは可愛らしくて、なんだかほのぼのとだけは出来るアニメですよ」と言ってるわけなのだから。
 無論、それが悪いわけではない。物語の中身がなくても、そんなほのぼのキャラが出てくるだけで満足出来る人は気にならないのだろうしね。
 だが、何度も言うが、客観的に評価した場合、質そのものは低い代物だ。物語というものは「だから何だ」という中身こそが重要なのであって、キャラは役者に過ぎないのだから。

 中身もない、コミカルも詰まらない、シリアスは浮いている、キャラも噛み合わない。個々のキャラを見ても、どれも特異な奴ばかりで、その描き方も半端すぎ、感情移入に至らない。
 結局、なんか「紹介はしたが発展しない」という印象で、ホントに活動内容を垂れ流して終わりという有様。ドラマCDで事足りる内容の上、その内容も面白くない。

 まぁ、他のアニメでよくあるようなお色気120%でカバー!とかに走ってない点は唯一評価出来るか。そこら辺は基本的に「サービス」の枠を越えてなかったように思える。
 この上色気でポイント稼ぎとか始めると、もう恥の上塗りで処置なしといったところだった。救いようがないレベルと、話にならないレベルで大差はないのだが。

 色んな意味で「動かない」アニメであったのは疑いなく、総じてダメな作品。コテコテではあるが、可愛らしい美少女キャラっていう見た目のみ評価出来る感じ。
 今更キャラの可愛らしさだけで売っていくのは、ボク的には無理があるのだけれど、世間一般ではそうでもないんだろうなぁ。少なからずの儲けになるから量産されるわけで。
 内容的には、箸にも棒にもかからないというほど酷くはなく、一応クスリ笑い程度はちょこっとは取れていたことを鑑みて、総合評価は25点くらいか。
 明らかな赤点だというのに、比較的マシというのだから泣けてくる。というか、これだけいっぱい作品があって、そのほとんどが赤点とか酷い話だよなぁ。
 確かにいい作品なんてそう滅多には生まれないだろうけど、それにしてもこうも駄作揃いだとは悲しくもあり寂しくもありだ。
 ま、嘆いても仕方ないか。いい作品にめぐり合えることを楽しみに、色々な作品に触れるしかないしね。さてさて、次はどの作品を観るかな。

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